子どもにいつからスマホを持たせますか?

スマホ

(株)weclipが主催する『気軽に教育を語り合う場~コエドカフェ~』で、先生と保護者が「子どものスマホとの付き合い方」についてお互いに期待することを話し合いました。今回のスクスクではその内容を一部抜粋してお届けします。

「子どもにいつからスマホを持たせますか?」

保護者の皆様は、「子どもにいつからスマホを持たせますか?」と聞かれたとき、明確に自分の考えをこたえられるでしょうか?

私たちが子どもの頃とは比べものにならない大量の情報に触れられる現代の子どもたち。ITという優れた技術により、遠く顔の知らない人とも繋がりが持てるようになり、スマホという革新的なデバイスにより、それが誰でも容易に実施できるようになりました。

情報リテラシーは重要ですが・・・

小中学校においても、文科省の掲げるGIGAスクール構想により、生徒1人に対して1台ずつタブレットが配布されています。学校現場でも益々IT化が進み、デジタルの力で様々な教育手法が選択できるようになります。

とはいいましても、ITは良い面ばかりではなく、悪い面にフォーカスがあたりやすいものです。2020年11月に発生した町田市小学女児自殺という痛ましい事件も、子を持つ親としてはとても看過できない内容ですが、ITやタブレットそのものが犯人ではなく、扱う私たち人間側が問題の主題のはずです。

大人である私たちは、ITが取り扱いの難しいものであることを知っています。しかし、子どもには十分な分別が備わっていません。

親子ともITやスマホを取り扱う上での最低限の情報リテラシーが必要なことは言うまでもありませんが、各家庭ごとに抱える課題や状況も異なるため、一概に使用制限をすればいい、正解はこれだ、と言えないのも実情です。

今回、(株)weclip主催のコエドカフェで、主に小学校の先生や保護者、ITの有識者の方々と共に「子どもにいつからスマホを持たせるべきか」という切り口から、子育てにおけるITとの接し方についてグループワークを実施しました。

その中から、ITという言葉に惑わされない本質的な気付きを得ることができましたので、その中から2点ご紹介したいと思います。

1.包丁の使い方とITの接し方は同じ。

子どものころ、親のお手伝いとして料理を作ったことのある方も多いのではないでしょうか。その過程で私たちは、包丁やコンロなど危険な道具の使い方を正しく教わってきました。包丁は使うな、ではなく、その危険性を親と子が同じ場で共有し、一緒に約束事を決めて使ってきたのです。包丁を子に渡して放置する親はいません。

ITも本質的には同じなのではないでしょうか。

スマホに包丁ほどの殺傷能力があることは想像しづらいものです。しかし、そうした可能性を親が一緒に使いながらコミュニケーションし、丁寧に教えていくこと。ITの使い方に限らず、こうした親子のコミュニケーションの重要性が問われていると考えます。なるほど、食育と言う言葉がこれだけ注目されるずっと以前から、食事作りは親子のコミュニケーションの場だったんですね。

2.使い方のルールを子ども自ら決めて実践する

ある先生が言っていたことがとても印象的でした。

親から一方的にYoutubeを見ることを制限されている子は、反動でかえって隠れて見るようになる。一方、親と子で話し合い、子ども自身にルールを決めてもらいそれを実践した子は、必要以上に見ようとしない傾向が強い。

子どもは10歳前後で、論理的な思考力、理解力が身につき始めるそうです。

一方的なルールを強いるのではなく、親子のコミュニケーションの中から信頼関係を築き、ルールを一緒につくり、守っていくこと。

ともすると、親目線で表面的なルールや危険性だけで短絡的な結論を出しがちですが、ITやスマホの使い方も道具としての正しい使い方(リテラシー)とあわせ、親子のコミュニケーションや信頼関係、そしてそれを実現するための確かなリテラシーの重要性に気付かされました。

今回のグループワークを通じ、IT(スマホ)とどう接するかの前に、日常で『子ども』とどう接していくか、という子育ての原点の重要性を改めて感じました。

 

教育をもっと気軽に語り合いませんか?

(株)weclipでは、約2週間に1度のペースで先生方と保護者との間で教育に関する素朴な疑問や悩みをテーマに語り合う「co-ed Cafe」を開催しています。

学校の先生と保護者との接点が少ないことは大きな課題です。

地域により異なりますが、1クラス30人以上を受け持つ先生は多く、一人一人の親と丁寧に会話する時間の確保が難しいのが実情です。また昨今では先生の働き方改革や、コロナにより先生と保護者の接点はますます少なくなるばかりです。

学校、保護者、地域とのコミュニケーションが少なくなりがちな今だからこそ、子どものために、そして私たち自身のため、是非気軽に教育について語り合いませんか。

皆様のご参加をお待ちしています。
https://weclip.jp/

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大沢 彰裕
(株)weclip 共同代表。(株)日立製作所の鉄道部門でセールスやコンサルティングに従事する傍ら、教育支援会社であるweclipを創業。プランナーとして、スクスクのメディア運営など教育支援事業に従事。1児の父。